しぶログ 〜ポケモンGO考察を中心に〜

ポケモンGOの情報をまとめたり、考察をするブログです。

ポケモンGOの開発秘話をたくさん聞いてきました!

 

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9月28日に新宿の東京モード学園で行われたポケモンGOの講演会に参加してきました!(公式サイト
ポケモンGOがどのように生まれたかについて、当時関わっていた超豪華なメンバーが話す、内容てんこ盛りの素敵な2時間でした!
 
僕自身とても感銘をうけたので、講演会の内容をまとめてみたいと思います!
初公開の情報も盛りだくさんだったので、よかったらご覧ください♪
 
※TOPの写真は講演会の様子。右から須賀健人さん(Niantic アジア統括マーケティングマネージャ)、川島 優志(Niantic アジア統括本部長)、増田順一さん(ゲームフリーク 取締役 開発本部長)、米光 一成さん(モデレーター)
 

講演では、ポケモンGOのはじまりからリリースまで、順を追って説明されました。
 

始まりはエイプリルフール

有名なエピソードですが、ポケモンGO誕生のきっかけは、2014年にGoogleが公開したエイプリルフール企画です。
 
Googleでは毎年エイプリルフールの日に面白いネタを企画する文化があるそうですが、当時Googleで働いていた野村達雄氏と須賀健人氏は2014年のエイプリルフール企画で「ポケモンチャレンジ」という企画を発表しました。
 
その内容は、「GoogleMap上に151種類のポケモンが登場し、全151種類のポケモンを捕まえたユーザーは、ポケモンマスターとしてGoogleに入社できる」というもの。動画は現在でも閲覧可能です↓
 

 
これがネット上で爆発的に話題になり、GoogleMapには過去最高のアクセスが来るほどの反響があったそうです。
そして、当時Googleの社内ベンチャーとして動いていたNianticの川島さん、ジョンハンケCEOの目に止まり、「実際に作ってみよう」と話が進んだことがきっかけでした。
 

本格的にプロジェクトがスタート

作ると決まってから、すぐに任天堂・ポケモンの関係者へ連絡をとりプロジェクトがスタートします。
 

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上の写真は、エイプリルフール企画から2ヶ月後の2014年6月、サンフランシスコにあるGoogle本社に、任天堂の石原社長と増田さんが初めて訪れた際の写真です。
 
増田さんお気に入りの写真ということで紹介されたのですが、写っているのは増田さん(一番左)、石原社長(左から3番目)、そして間にいるのはGoogle本社の受付のお兄ちゃんです。Google本社の受付のお兄ちゃんがポケモンの大ファンで、普段からポケモンのマスコットを受付に飾っていたところに、偶然増田さんたちが訪れて記念にパシャりしたそうです。
ポケモンがどれだけ世界中で愛されているかが伝わるエピソードですよね(^^)
 
増田さんはこの打ち合わせの前から、Nianticが作った位置情報ゲームIngressをレベル12まで(ポケモンGOでいうTL35くらい)プレイされており、ポケモンと位置情報ゲームが組み合わさるとどうなるかを想像しながら、すぐに具体的な企画書の作成に取り組みました。
 

2014年8月の時点でポケモンGOの原型が完成していた

講演会では増田さんが作成されたポケモンGOの企画書の実物を、増田さんが紹介してくださりました。(写真撮影はNG)
 
初期のゲームコンセプトは「家では本家のポケモン、移動時はスマホのポケモン
 
本家のゲームソフト「ポケモン」では、要素として
・Catch(捕獲)
・Collect(図鑑集め)
・Battle(対戦)
・Breed(育成)
・Trade(交換)
5つがあります。
 
スマホアプリでは「なるべくシンプルに」という思いの元、5つあるポケモンの要素のうち「Catch」「Battle」の2つに絞ってゲーム設計が行われました。*1
 
アプリ画面上にいるポケモンを歩いて捕まえ、秘密基地(現在のポケストップ)に自分のポケモンを配置する。というのが初めに決まったゲームの構想です。
2014年の8月時点で現在のポケモンGOの原型がすでに完成していたんですね。増田さんってすげー
 
他にも特に印象的だった初期の企画書のエピソードを紹介します。
・初期(2014年)のポケモンGOのプロジェクト名はOvr(オーブイアール)。これは増田さんが同時期に開発していたポケモン サンムーンにちなんでOVertheRainbowからとったそうです。
2014年時点で朝と夜で出現ポケモンを変える構想があったそうです。現在のポケモンGOでも夜の方がゴース・ヤミカラスがでやすく、仕様に反映されていますね!
・初期チーム候補は「ファイヤー(赤)」「ウォーター(青)」「グラス(緑)」の3チームだった。ポケモンGOの元となったIngressでは、チームは青と緑しかありません。Ingressでは2チームだからこその激しいチーム戦と高度な戦略が魅力ですが、「敵」と「味方」による争いを避ける目的でポケモンGOでは3つのチームにしたそうです。そして、最初は御三家の色にちなんで赤青緑としていましたが、色弱の方への配慮から、緑ではなく黄色に変更。「赤・青・黄って伝説の三鳥の色だよね」ということで、各チームのエンブレムが伝説の三鳥となりました。
・ポケモン捕獲時に、モンスターボールを投げるように、スマホを前に投げる動作で捕まえることも考えていたそうですが、安全性への配慮からすぐにボツになり現在の仕様になりました。

 

2015年の企画書には詳細なゲーム仕様が記載

2015年の企画書にもなると、だいぶアプリの内容が固まり、捕獲率やボールの軌道など具体的なゲームのパラメータに関するものが登場します。
 
どうすれば、ユーザーが楽しめるゲーム難易度になるか」を検証するため、ポケモンGOでは入念なフィールドテストが行われており、捕獲率などは何度もパラメーターを変えた中で決まっています。
 
ここでも印象的だったエピソードを紹介します。
・増田さん「何度ボールを投げてもポケモンが捕まらないのは、日頃の行い(^^)
ポケモンGOでは、大量のフィールドテストを元にユーザーが楽しめる難易度になるように捕獲率を決めています。ポケモンが捕まらないとすぐに「バグだ」と増田さん宛に言う人がいますが、それは確率が偏っているだけ。「僕も何球ボールを投げても全然捕まらないことがあるんですけど、あれはなぜなんでしょう」と質問した川島さんに、増田さんから「日頃の行いじゃないですかね」と返しがあり会場が笑いに包まれました笑
・ポケモンGOではゲームの効果音にもかなりこだわっており、全て増田さんが作曲しています。増田さん「マナーモードでプレイする人も多いと思うけど、是非一つ一つの効果音にも注目してほしい。」
・ボスポケモン(レイドボス)が他のポケモンより大きい理由は、「邪悪な力によって、同種のポケモンを吸収している」から。そして、バトル後のゲットチャレンジでトレーナー全員がゲットできるのが、吸収したポケモンが分裂してそれを捕まえているから。
初期の企画書ではこのような設定があったそうです。現在のレイドバトルもそういう裏設定を意識しながら臨むと面白いですね(^^)
・現在では当たり前になってきている、「攻撃後はゲットチャンス」(サークル固定法)なども2015年時点で仕様として決まっていたそうです。

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いよいよリリース日を迎える

何度もNiantic・任天堂(ゲームフリーク)間での対面での打ち合わせを経て、いよいよポケモンGOがリリース日を迎えます。みなさんもポケモンGOがリリースしたときの世界中の熱狂を覚えていると思います。
 
2016年7月6日にポケモンGOがアメリカでリリースされましたが、予想よりも50倍多くのアクセスがあり、すぐにサーバーが落ちてしまいます。ピーク時は、グーグルのホームページと同じくらいのアクセス数が寄せられ、それをNianticのたった3人のサーバーエンジニアで処理する状況でした。
 
日本でのリリースが7月22日まで遅れたのは、日本ではアメリカ以上のアクセスが見込まれたことから、準備に時間がかかったためらしいです。それでも7月22日の18時にサーバーが落ちてしまいます。
 
当時現場にいた人は大変だったのでしょうけど、今となってはポケモンGOのインパクトの大きさを象徴するエピソードですよね笑
 

今後にむけて

最後に、今後の展望について語ってくださいました。
 
川島さん
「ポケモンGOでは、イングレスのハードコアな世界観では届かなかった『人とのコミュニケーションを生む』ことに成功した。現在は『訪れた場所がより思い出になる』ような取り組むを進めているので、楽しみにしてください」
須賀さん
「正直ポケモンGOに飽きちゃった人もいると思う。僕らとしてはそれは構わないと思っていて、なぜなら世の中にはポケモンGO以上に素晴らしいものはたくさんあるはずだから。ポケモンGOがそれに気づく一つのきっかけになればと思っている」
 
 
あと、「ポケモンGOはおじさんおばさんしかやっていない」というのは全くのデタラメで、データ上は全ての世代が依然としてプレイしているそうです。
おじさんおばさんがゲームをするのは目立つから、そういう印象が持たれるのかもしれませんね。 
 

終わりに

以上が講演会の内容でした!いやー、本当に面白かった!!!!
 
 
ポケモンGOを運営するNianticの企業理念は「歩いて冒険をしよう(Adventures on Foot)」です。
ポケモンGOの前身であるIngressも、John Hanke氏が、家でゲームをしている息子をみて、「世の中には素晴らしいものがたくさんあるのにそれに気づかないのはもったいない。息子が外に出かけたくなるものが作れないか」と考えて作ったゲームです。
実際にポケモンGOによって人類は4.5億キロ歩き、200万人以上の人が横浜イベントに集まったことからも、Nianticの目的は十分に達成されているといえるでしょう。
 
僕はポケモンGOがきっかけとなり初めて行った場所はたくさんありますし、数えきれないほどの多くのポケモンGO仲間と出会うことができました。みなさんもきっと、ゲーム内の以外のポケモンGOの思い出は多くあるのではないでしょうか。
 
今日のイベントでますますポケモンGOが好きになりました!
これからもポケモンGOを通して、どのような体験ができるかとても楽しみです。
 
それではみなさん、楽しいポケ活を!
 
 

 
今回の記事について
講演の中で須賀さんより「増田さんの資料の写真は投稿禁止。SNSヘの投稿はボジティブに(笑)」とあり、ブログ投稿をするか迷いました。ただ、多くの方から「どんな内容だったかレポしてほしい」と声をいただいたので公開することにしました。(増田さんも「資料以外の写真ぜひ投稿してほしい」とツイートされています)
また、記憶を頼りに書いてるため、間違い・不適切な内容があれば修正いたしますので、お手数ですがtwitterにてご指摘いただければ幸いです。

*1:実際には孵化などがありますが、あくまで何に重きをおくかのコンセプト決め時点での話です。